メーカー、コンビニ、外食チェーン、老人保健施設などにカスタマイズした食材や加工品を販売する営業マン。社会人としてのスタートは和食の板前。のちに南米産の農産物を輸入する専門商社で営業、さらに経営にも携わるなど、食の業界一筋に20数年歩んできた。2013年、飲食店の現場や貿易のスキルを次のキャリアに繋げるため、中華・高橋に転職。
輸入から製造販売まで一気通貫、スケール感のある仕事
私が入社した2013年は、ちょうど「シーズキッチン」というラボが立ち上がったばかりで、小さいながらも商品開発から製造販売まで手掛けられる可能性に惹かれて入社しました。
前職では、南米産の野菜の輸入を手掛けていましたが、チュウタカにも中国から輸入を手掛けているものがあり、親近感を感じましたね。自分が経験した貿易と、新しく経験すること、両方組み合わせた仕事ができそうだと思いました。
現在所属している事業開発部は、食品メーカーやコンビニ、外食チェーンなど、比較的大規模に展開している企業に向けて、それぞれカスタマイズした商品を販売する部署になります。なかでも、私が主に担当しているのは食品メーカーですね。メーカーはコンビニに並ぶ商品をOEMで作っていることが多いので、お取引先の商品だけでなく、コンビニのオリジナル商品も結果的に手掛けられる、スケール感のある仕事です。
例えば、入社から今まで、長くお取引いただいているのが大手メーカーの中華まんの具。具の筍の開発に始まり、肉まんに適した形に加工し、販売するまでが私の仕事です。一般的に、輸入と販売は別の会社が手掛けることが多いのですが、一貫してできるところがチュウタカの強みであり、仕事のおもしろさにも繋がっています。
お客さまの数だけ商品がある
新規の営業には、食品関係の新聞などをチェックして、売上が見込めそうな企業に電話やメールでアポイントをとることから始めています。
営業スタイルは人それぞれですが、私はお客さまに合わせて変えますね。料理店であれば、お客さまのジャンルは違っても料理人さんです。しかし事業開発の場合、企業によってすべてが違ってきますので、それぞれに合ったやり方を探る必要があるからです。
当然営業前には、その企業の商品も研究していきます。例えば、商品のひとつにレトルトフカヒレスープがあったとしますよね。そこにはフカヒレはもちろん、筍、椎茸など、いろいろ具が入っているわけです。そこで、具にどんなサイズのものがどれくらい入っているか、細かくチェックするんです。提案に行く際、それを知っているか知らないかで、大きな差が出ます。準備をするとしないとでは自信の持ちようが変わってきます。
また新規の場合、弊社の名前をご存じない担当者の方が多いので、そこからのスタートになりますが、接点になるのはフカヒレの話がほとんどです。そこはチュウタカの強みで、話題のフックにしやすく、印象にも残しやすいところ。結果、フカヒレを切り口にして、その企業に提案したい商品の話になれば上出来です。
どの食材でもそうですが、話がまとまり、一度高品質な商品の開発ルートと販売ルートができあがれば、その後はどれだけ展開していけるかというフェーズに入ります。例えば筍を皮切りに、他の食材を買っていただくこともありますし、違うメーカーさんに対して、同じ産地の筍を、異なる加工を施して納品することもあります。いずれにせよ、信用していただいて、そこから「これも任せてみようかな」と思っていただけることが次に繋がりますね。
開発商品を別部署にも応用し、事業の柱に育てたい
今の仕事で嬉しい瞬間は、携わったプロジェクトが、結果的に商品としていろんな店に並んでいるのを見られることです。さらに、それを友人が買ってくれたり、「食べたよ」とメッセージをもらったりするとなおさらですね。
今後は中国以外のエリアにも仕事を作って行ってみたいと思っています。また、事業開発部で扱っている筍などの商品を、東京のホテルやレストラン等と取引のある業務用卸に転用できる可能性も大いにあると感じています。
そうすれば、卸の商品ラインナップを広げつつ、利益率の向上に寄与できますし、仕入に関わりながら、他部署の営業の数字や、会社全体に貢献できると思うからです。今手掛けていることが、ゆくゆく会社の事業の柱になったら本望ですね。